1973年10月 チュードア、《IEIE》の構想を語り、運良くその場にいたスウェーデンの大金持ちからちょうど良い島を紹介される。
日付:1973年10月27日
小咄:
スウェーデンで育ったビリー・クルーヴァーは同国の現代美術シーンとも深く繋がっていたため、1960年代半ばになると彼を介して、チュードアをはじめとするニューヨークの音楽家や美術家が頻繁にストックホルムを訪れ、作品制作やパフォーマンスを行なうようになる。それから10年ほど経った1973年の秋、ストックホルムの現代美術館(モデルナ・ムセート)で、ニューヨークとの結びつきを中心的に扱った「New York Collection」展が開催される。ストックホルムを訪れていたチュードアは、この展覧会のオープニングに参加するが、他の人たちと雑談しているうちに数年前から頭のなかにあった島を丸ごと楽器化する奇想天外なアイデアを語りはじめる。すると、たまたまその場にいあわせたスウェーデンのメディア王の娘である大金持ちの美術パトロンが、ちょうど良い島を持っていると応答する。クナーヴェルシェアという名のその島が、自分が考えている楽器の条件にぴったり合うことを理解したチュードアは、さっそく翌年の夏に現地に赴いて調査を行なう計画を立てはじめる。その場に居合わせたジュリー・マーティンいわく、「あれがIEIEプロジェクトのはじまりだった」。
場所:
#スウェーデン
#ストックホルム
関係者:
#デーヴィッド・チュードア
#ビリー・クルーヴァー
#ジュリー・マーティン
#タイプ:出来事_SIDE-A
#1973年